No.267 ブラックアウト

ITコラム
2018年9月19日

ISO 飛鳥 石橋一史によるITコラム
~帝国ニュースに掲載されたものを紹介していきます~

 9月6日3時7分に北海道中東部を震源として発生した「北海道胆振東部地震」、この規模はなんとマグニチュード6.7、震度階級で最高値の7を記録した。被災された皆様にお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を心よりお祈りします。

ここで耳にした[ブラックアウト]、もともとは各国が金融政策決定の際、内容が漏れて市場が混乱することを防ぐための、いわゆる箝口令発動のこと。

筆者が昔、発電プラントの設計に携っていた際、電力の需要に供給が追いつかないと発電所が停止してしまう。これを避けるため、区分強制停電を実施するので日本では起こらないと聞かされていた。しかし、電力会社にとって区分強制停電はとても勇気のいる行為!本州からのバックアップもあるし、大丈夫であろうという思いがあったのだろうか、起こらないはずの[ブラックアウト]は日本で初めて現実のものとなった…。

ITの進化は、十年一昔ということわざから、三年一昔、現在はまさに日進月歩。この際、現代のIT技術に依存した社会インフラの脆弱性を心しなければならない。

想像を越える災害の連続に戦慄を覚え、どこまでリスクアセスメントのレベルを上げればよいのか、地球人が謳歌しているIT社会は諸刃の剣の上にあるのだ。