No.305 Amazon物語3[特許]

ITコラム
2019年7月10日

ISO 飛鳥 石橋一史によるITコラム
~帝国ニュースに掲載されたものを紹介していきます~

Amazonはネット通販と物流事業の中で、多くの特許を有している。博士号を持つCEOジェフ・ベゾスが特許主義を理念の一つに掲げ、ITに関する分野の申請件数は、あのアップルより多い。中でも注目は、究極のマーチャンダイジング[Merchandising:消費者ニーズに適った商品を適切な数量・価格でタイムリーに提供]、購入者が何を買うかを事前に予測して配達時間を短縮するシステムの特許だ。

特許のあらましは、顧客が商品の購入を決定する前に、その地域の方向にそれらの配送を計画するしくみ。顧客が注文を確定する前に、梱包し、配送先地域に出荷し、輸送の道中で、正確な配送先を指定するというもの。

これには、顧客の個別あるいは、地域ごとのニーズを見極め、データベース化し、購入履歴、好み、年齢、ネット習慣、ほしい物リスト等などの情報を背景に、Amazonネットでの商品検索パターンを根拠にするものらしい。地域的顧客群のデータベースを元に、トラックそのものが配送倉庫の役割を果たすというものだろうか。この事前出荷システム、購入ボタンをクリックした数分後に、商品が届くとことになるかもしれないが、システムに人格を読まれてしまいそうで不気味だ…